川越ハルミ、マキの二人はマジックショーのドサ回りを続ける、過去の遺物のような母娘。娘マキの特別な力をマジックショーに仕立て上げ、二人は糊口をしのいできた。ハルミは泊まり先のホテルマンと逢瀬を楽しむ一方、美しく成長する娘には男性嫌悪を引き起こす嘘を教え込んでいる。こんなただれた関係の二人が巡業先の劇場のマネージャー遠藤と出会ったのを機に、塗り重ねたハルミの嘘が少しずつ剥がれ落ちていく…。
監督 船曳真珠
profile
1982年、東京都出身。東京大学在学時に自主制作した監督作『山間無宿』(00)が調布映画祭でグランプリを受賞。以降も映画作りを続け、映画美学校フィクション科を経て、短編『夢十夜・海賊版「第五夜」』(07)が吉祥寺バウスシアターで公開される。2006年東京芸術大学大学院映像研究科に入学、在学時に監督した『夕映え少女』(08)と卒業制作『錨をなげろ』(08)は共に渋谷ユーロスペースで公開された。初の長編劇場作品『携帯彼氏』(09)は全国30館以上で公開された。
message
大人の女たちが、そして男たちが、体張って騒いでます。艶笑喜劇にグリム童話に淡いロマンスにバックステージものにと色々欲張った、かしましい人間喜劇です。