• 過去の桃まつり

    協賛

    参のすき 名倉愛『SAI-KAI』

    • 27min./16:9/STEREO/HDV/2012

                

      監督・脚本:名倉愛

      撮影:四宮秀俊

      照明:玉川直人

      録音:川口陽一

      美術:伊藤淳

      助監督:石毛麻梨子

      制作:加藤綾佳

      編集:大畑創



      キャスト:松浦祐也/礒部泰宏/前彩子/桐谷裕介/星宗哲/松添琢也/古谷克実 ほか



    • あらすじ

      へたれヤクザの伸雄(ノブ)はある日幼なじみの西村(りょうちゃん)と再会する。ノブの恋人で、同じく幼なじみの夏美を交え再会を祝う三人だったが、彼らには歓迎せざる運命が待ち受けていた。


       

       

       


    • 制作意図

      あらゆることに気力を失ったときにある本を読んでげらげら笑った。自分の爆笑に驚くほどげらげら笑い、気づいたら元気になっていた。笑うだけで!?こいつはいいや。自分も何か作るなら人を楽しませたい。そして自分も楽しもう。Vシネやろうぜなんて言葉に乗っかって、その気になって、落ち込んで。たどり着けたか、エンターテインメント。

               
       


      監督プロフィール

    • 名倉愛 NAGURA,Ai

      1976年、静岡県出身。映画美学校フィクションコース9期修了。自主映画を中心に、制作部として活動。本作が初監督となる。 参加作品:『こんなに暗い夜』(09小出豊)、『失はれる物語』(09金子雅和)、『海への扉』(10大橋礼子)、『アナボウ』(10常本琢招)、『絵のない夢』(11長谷部大輔)、『へんげ』(11大畑創)など


      コメント

      いやはや、桃まつりには毎度驚かされて困る。

       

      前回の「うそ」では吸血鬼物という大虚構が出現、ハチャメチャな「うそ」を吐いていた。

      そして今回、「うそ」から出たまことは「すき」だと言うのか?

      各監督が「すき」放題に撮りまくっていて動揺。

       

      中でも名倉愛監督の『SAI-KAI』は、なんと「チンピラ・ムービー」であった。

      アンタの「すき」はVシネマだったのか!90年代初頭のニューウェーブ・ヤクザ物が

       

      10年代の桃まつりで蘇るとは!

      巷のガールズ・ムービーとは一線を画した、名倉愛の無鉄砲(あ、でも発砲あります)な

      「すき」をとくとご覧あれ!

      中原翔子(女優/Vシネアスト)


       

      のっけから日本刀で腕を斬られて血しぶき、どぴゅ~っ!。Vシネというより、1970年代の東映やくざ映画。名倉愛、いったいどんな映画を観てきたんだ!? 足りないところもある、惜しいところもある、でも、なによりも「観たいものをつくりたい。観る人を楽しませたい」という心意気を買いたい。「桃まつり」の中ではいちばん「桃」っぽくない映画かもしれない。だけど、ここには本気の「すき」と「物語」がある。まんま川谷拓三のノブ(松浦祐也)が最後に見せる最高にいい顔に泣いた。

      三留まゆみ(イラストライター)


       

      やくざ映画はいうまでもなく、タケシも井筒も阪本も青山だって描いてみせた、そうしてもちろんVシネマでも反復されてきた再会の物語。実際、百万遍語られてもう擦り切れた筈の世界が、こんなに切なく新しくまた迫ってくるのはなぜだろう。

      ※全作品レビューより抜粋。全文はパンフレットをご覧ください。

      川口敦子(映画評論家)


       

    • Line-upへ戻る