• 過去の桃まつり

    協賛

    参のすき 星崎久美子『さめざめ』

    • 20min./16:9/STEREO/HD/2012

                

      監督・脚本・編集:星崎久美子

      撮影:船本賢悟

      照明:篠田力

      録音:辻祥子

      助監督:谷中啓太

      ヘアメイク:村田エリ

      整音:古谷正志

      音楽:三枝伸太郎



      キャスト:東加奈子/岡部尚



    • あらすじ

      夏子と卓が二人で暮らし始めて4年。アパートの2回目の更新がやって来た。夏子は「更新はしない」と言い、一人で不動産屋に通い新居を探しているが、卓にはその理由がわからない。更新の期限が近づくにつれますます機嫌悪くなる夏子は卓に向けてあるメッセージを発するが・・・。


       


    • 制作意図

      「すき」に限らず、自分の気持ちをきちんと人に伝えることができたら、それはとても素晴らしいことです。だけど、なかなかそうもいかない。そんな人たちの映画を作りたい、といつも思っています。

               
       

       

       

       


      監督プロフィール

      星崎久美子 HOSHIZAKI,Kumiko

    • 01981年、神奈川県生まれ。 青山学院大学卒業後、TVCM制作会社へ勤務。 会社勤めのかたわら映像制作を開始。 『おぼろげに』(05)が東京ビデオフェスティバル2006にて優秀賞受賞。 『茜さす部屋』(08)が第9回TAMA NEW WAVEにてクリーク・アンド・リバー社賞を受賞し、その後、渋谷UPLINKにて劇場公開。その他の作品に、『踊りませんか次の駅まで』(05)、『うつせみ』(06)、『夜のタイ語教室 いくまで、我慢して』(09、脚本のみ)など。


      コメント

      男は女の気持ちいいところがわからない。

      「そうか、わからないんだ」という断絶を、一度丸呑みすることで、コミュニケーションは成熟に向かうのだろう。青い生活のリアリズムに根差した秀作『茜さす部屋』から、星崎久美子はこの小品『さめざめ』で確かな「更新」を果たしている。

      森直人(映画評論家)


       

      『さめざめ』は、横顔の映画である。けっして人物の表情がすべて横顔でとらえられるわけではないが、うつしだされているものは横顔にほかならない。わたしたちは、だれかの横顔しか見ることができないという真実を、この映画は記録する。横顔は推移し、変幻する。あるときは無機質に、あるときはファニーに、あるときはシリアスに、あるときは艶っぽく。しかし、横顔の向こう側には、つねに見えないなにかが横たわっている。星崎久美子監督は、それをとてもいとしいものとして指先にのせ、わたしたちに差し出している。

      相田冬二(ノベライザー)


       

      面と向かって話す代わりに柱に貼った幾枚ものポストイットのメッセージでそれぞれに意志を伝える“さめざめな”カップルの輪郭が浮かんでくる。そんなふたりの危機的毎日の描写が唐突に変わる一点から俄然、映画が面白くなる。

      ※全作品レビューより抜粋。全文はパンフレットをご覧ください。

      川口敦子(映画評論家)


       

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